• Division of Microbiology (Kanda lab), Faculty of Medicine, Tohoku Medical and Pharmaceutical University

ゴードンカンファレンスのことなど

4月から7月まで続いた微生物学の講義・実習がようやく一段落つきました。この間、スペイン・バルセロナ近郊で開催された上咽頭がんのゴードンカンファレンスに参加したり、弘前や岐阜の研究会に参加したりで忙しく、実験が滞っています。気を取り直して、たまった実験をやらなければいけません。

私が「ゴードンカンファレンス」に参加するのは2回目です。1回目は1999年の「Plasmid and Chromosome Dynamics」というテーマの会でした。当時、私はSalk研究所でのポスドク4年目で、同じ研究所のガーリー・カーペンさんに頼んで参加させてもらいました。会場はニューハンプシャー州の小さな町にあるColby-Sawyer Collegeという大学で、ボストンからバスで2時間近くかかりました。そのような場所なので、いったん行ってしまうとどこにも行けません。ちょっとした買い物ができる商店まで20分近く炎天下を歩いたことを憶えています。当時、もっとも勢いがあった染色体研究者のキム・ネイスムスさんとかアラン・グロスマンさんとか、いわゆるスター研究者がたくさん来ていて、とてもハイレベルな研究会でした。テリー・オー・ウィーバーさんとかが若手で盛んに質問していて、「ゴードンカンファレンスは米国の若手PI(Principle Investigator)のアピールの場なのだな」と痛感したことを憶えています。また休憩時間にCellのエディターの前に行列ができていたり、ポスターの前で「これはScience誌から投稿するように頼まれている(!)」なんていう会話が普通になされたりしていて、目を白黒させていました。

今回はスペインでの開催ということで、午後は長めのシエスタの時間があり、電車に乗って町に出かけることもできたのですが、サイエンスに集中したいなら、Colby-Sawyerのような隔離された場所の方がいいようです。ちなみにColby-Sawyer Collegeの宿泊はシャワー共通の大学寮、今回はリゾートホテルでした。まあ大変快適なのですが、registration feeにしっかり反映されていました。

7月11日には「みちのくウイルス塾」での講演の機会をいただき、ともに染色体外複製分子であるEBウイルスエピソームとdouble minute (ecDNA)に関する個人的体験をお話ししました。いずれ発表スライドや聴講録が公開されます。

ところで当教室の三浦講師の論文がBiology Open誌に掲載されました。内容はHTLV-1が発現するTaxタンパク質の大腸菌大量発現系の構築です。Taxと言えば、私が大学院時代に盛んに研究されていた分子ですが、30年近くたってもまだまだわからないことだらけということですね。しかし今回、論文投稿からリバイスが来るまで数日だったのには驚きました。

写真は昨日夕方、福室キャンパスから見えた夕焼けです。

写真は昨日夕方、福室キャンパスから見えた夕焼けです